9/14(水)東京・HAKUJU HALL 9/16(金)札幌・ふきのとうホール アレッサンドロ・スカルラッティ 器楽付き室内カンタータ公演チケット発売!
昨年、バロック後期の作曲家、アントニオ・カルダーラ生誕350年を記念して行った公演をきっかけとして立ち上げたアンサンブル“アントニオ・カルダーラ記念アンサンブル”の第2弾として、今回は、イタリアの主にローマ、ナポリで活躍し、ナポリ楽派の始祖でもあるアレッサンドロ・スカルラッティの器楽付き室内カンターを軸として、器楽作品などもお届けします。
アレッサンドロは、鍵盤作品で知られるドメニコ・スカルラッティの父で、当時のあらゆるジャンルの声楽作品を手掛けていますが、とりわけ多く作曲したのは室内カンタータでした。
初期カンタータのほとんどは、ヴェネツィアで出版されていましたが、その後、カンタータの中心はローマに移り、作曲家を庇護するパトロンのために多くの作品が誕生しました。そこで、アレッサンドロは、600曲以上ものカンタータを残し、このジャンルの発展に大きく寄与しました。うち500曲以上がソプラノ独唱声部と通奏低音のために書かれていますが、数は少ないものの複数の器楽付きカンタータもあり、今回は、そこから3曲を選びました。
管楽器のひとつにリコーダーが指定されているのも特徴で、リコーダーのレパートリーとして大変貴重なものとなっています。
アレッサンドロのリコーダー作品として最も有名なのは、<3本のリコーダーのためのへ長調のソナタ>ですが、今回は、<2本のリコーダー付きシンフォニーア>や、<2本の笛と2つのヴァイオリン、チェロのためのソナタ>など、普段あまり演奏されない作品も取り上げます。
特に、<2本の笛と2つのヴァイオリン、チェロのためのソナタ>は、イ長調ということもあり、#が3つのなりF管アルトには向いていないので、もしかしたら、トラヴェソ(横笛)のための作品なのかもしれませんが(3楽章のメヌエットにも、1音だけF管アルトではだせない“ミ”が出てくるので)、原題には2つのフラウト(due flauti)と書かれており、当時は、横笛のことはFlauto traverso とわざわざ書かれていたことから、その表記がないので、今回は、1stは、G管バロックタイプアルトで、2ndは、横笛のトラヴェルソで演奏しようと思います。
また、今回ご紹介する、スカルラッティが亡くなった年に書かれた高名なるマッダローニ公爵に捧げる室内カンタータ「エウリッラ、あの花をごらん」は、録音もないことから恐らく本邦初演の作品となるかと思います。
高名なるマッダローニ公爵に捧げる室内カンタータ「エウリッラ、あの花をごらん」
スカルラッティの自筆譜面表紙
是非、この機会に、ほとんど演奏されないアレッサンドロ・スカルラッティの名曲をお聴きください!
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