12/16 長野県 阿智村 南信州チャペルコンサート
環境省が指定した日本1星空が美しい長野県伊那郡の阿智村にある南信州チャペルで、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者 品川聖さんプロデュースのチャペルコンサートに出演させて頂きました。チェンバロは、初共演の実力派、寺村朋子さん。
客足は、冬ならではの雪の心配などから、当日になるまでわからないとのことでしたが、蓋を置けてみると、当日に20人も駆け込みでご来場頂き、結果、満席という大変、有難い状況でした。
会場の南信州チャペルは、木の礼拝堂にも関わらずヨーロッパの石のチャペルを思わせる素晴らしい響きで、空気も澄んでおり、演奏していてとても心地が良かったです♪
プログラムは、〜バロックの幕開け、そして、イタリアへの憧れ〜と題して、ソナタの変遷をお聴きいただきました。
ソナタという楽曲が出現して来たのは、まさにバロックの幕開け期17世紀初頭のイタリアでした。
声楽のcantare”歌う”に対して、器楽のsuonare”奏でる、演奏する”が語源になっている器楽曲のことで、最初期のソナタは、現在のように楽章には分かれておらず、1曲の中に、緩急がついたエネルギッシュで、ドラマチックな作品が多かったのです。
その初期のイタリアのソナタから、イタリアへの憧れを持った後期バロックの外国の特にドイツの作曲家、バッハ、テレマン、ヘンデルへ受け継がれて行くまでをお話を交えながら取り上げました。
ソナタという言葉が最初に使われたG.P.チーマのソナタに始まり、G.Ph.テレマンのトリオ・ソナタまで、約2時間で150年の音楽の旅をお届けしましたが、お客様は、音楽に慣れている方も多く、終始熱心に耳を傾けてくださっているのが伝わり、こちらも、気合いが入りました。
また途中、初期バロックの歌、後期バロックの歌も盛り込み、箸休めをしていただきながら演奏を進めましたが、特に、ヘンデルの”Lascia ch'io pianga 私をなかせて下さい”は、アンコールにもリクエストされ、演奏後に”ブラボー!!”の声がかかるという嬉しいプレゼントも頂き、盛況のうちに終えられたのは、とても嬉しかったです。
そして、この教会の神父様が、今年の感動の出来事 Best2にもあげて下さいました。
聴きに来てくれたお客様とも、とても嬉しい再会がありました。
15年ほど前に、実家の札幌で1度だけお目にかかったことのあるアマチュアリコーダーアンサンブルの方が、数年前に阿智村近くのご実家へ戻っていらしたとかで、このコンサートを聴きに来てくれ、声をかけてくださったのは、懐かしく、また、初めての土地での偶然の再会にご縁を感じました。
また、諏訪から聴きに来てくださった方が、今年6月、私が出演していた、目白・東京カテドラル聖マリア大聖堂で行われた、アントネッロ&フォンテヴェルデのVesproも聴きに来てくださったそうで、今回の演奏も気に入ってくださり、ご自身のお住いの諏訪に呼んでくださると、有難いお申し出を頂き、実りの多いコンサートとなりました。
これも素晴らしいご共演者のお二人、品川聖さん、寺村朋子さんと演奏できたからだと、改めて感謝でした♪
共演の品川聖さん、寺村朋子さんと終演後の記念撮影♪